【16魂の世界の物語】<神様は意地悪?>教え、育てる本当の意味

教え、育てる本当の意味

人生のシナリオに書き込まれないこと、もしくは、人生のシナリオとは無関係のこと、
または、地球での概念について、いくつかの具体例を挙げてお話ししています。

前回は、カルマの解消の真実についてお話ししました。

今回は、カルマの解消からみる「魂の修行」という観点からお話ししていきましょう。

魂に罪はありません。

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目次

24.カルマの解消や魂の修行の前に考えてほしいこと

地球では、「魂を向上させるために」とか「魂の罪を償うために」などと言い、カルマの解消や魂の修行を目的として人生を生きている人々がいます。

もし、あなた方が、カルマの解消や魂の修業を本気でおこないたいと願う場合には、私たち魂は止めることはしません。なぜなら、それがあなたの「個魂の役割」である可能性があるからです。魂の役割といっても、「魂の修行」や「カルマの解消」が存在するのではありませんが・・・。

魂の罪やカルマの解消はありません

個魂の役割である場合に考えられる例として表現するならば、地球上で生きる多くの人々に対して問題提起をし、気づきを得ることができるというようなことがあります。

「魂の修行」や「カルマの解消」というような思想を信仰することにより生じる苦難から、「生きること」について、本気で考えるきっかけとなり得るからです。

しかし、これからお話しする「教え、育てる」本当の意味を考えてから実行に移しても遅くはありません。「カルマの解消」も、「魂の修行」も、あなた自身が、その理由をしっかりと理解し、目的を把握していなければ、あなた自身の役につことはないでしょう。

いずれも大切なのは、「体験や経験から、気付くこと」です。「気付き」がなければ、変わることはありません。

あなた方の信仰する神様や思想が、あなた方の魂の成長を望んでおられるならば、神様は、あなた方を「教え、育てるために、見守り、導く」とは思いませんか?

「教え、育てる」本当の意味

地球で生きているあなた方には、生まれる前、個魂だった頃の記憶はありません。

では、考えてみてください。例えば、あなたが子どもを育てたり、会社で部下を教育したりするときのことを。

物事の善悪、物事の考え方や進め方、相手への対応や気持ちなど、必要な知識を教えて、相手に理解してもらおうとしますね。ときに言葉ではなく、背中を見て学ぶ、学ばせるということもあるようですが…。

では次に、教えてもらう側のことを考えてみてください。

教えられる側も、必死に頑張って努力して教えられたとおりの行動をとろうとしていますね。そして、ときには失敗もします。

育て、教える側に戻りましょう。

教えている相手が失敗したとき、あなたなら、失敗してしまった相手に対してどのような対応をとりますか?その失敗を成功に導くために、あなたならどのように教えますか?

「失敗した原因などを共に考えたり、教えたり」しますか?それとも、「失敗の原因に気が付くまで、放って」おきますか?

選択肢①共に考え、教えて寄り添う

(育てている相手が、ある失敗をしてしまいました)

無知が失敗を生み出しました。なぜ、失敗したのかを一緒に考えてみます。

時に、体験談として、あなた方自身の失敗談を話すこともあるでしょう。寄り添うことで、失敗体験を成功に結び付けていきます。

そこには、共感があり、協調があり、協力があります。失敗しても、その失敗を活かして成功に結び付けるために、教えられる側の人は安心して次の行動に移すことができるのです。

選択肢②何も教えず、ヒントも助言も与えず、放っておく

無知が失敗を生みました。

なぜ失敗したのかを本人が気づき、行動を起こして謝罪をするまで、その失敗を許すことはしません。

教えられている側の人は、失敗した理由を一人で考え、自分なりに出した答えをもとに行動を起こしてみますが、再び失敗してしまいます。何度失敗しても、失敗の理由が分からないようです。

「分からないから教えてください」とあなたはお願いされました。

しかし、あなたは、ヒントや助言を与えることは絶対にしません。

「気付きが大切です」、「気付くまで経験を重ね、失敗し続けなさい」と伝えます。

教えられる側の人は一人孤独に、たくさんの経験を重ね続けていきましたが、それでも失敗の理由は全く分かりません。その結果、失敗に失敗を重ね続けていきます。

教えられている人は、失敗した責任を感じているので、なぜ失敗したのかを懸命に考え続けます。何度も何度も考えて、何度も何度も行動を起こしてみますが、すべて間違っているようで、再び失敗してしまうのです。

何度失敗してつまづいても、失敗した理由がまったくわかりません。そのうちに、教えられている人は、自信を失い始めていきます。自己嫌悪も増幅していきます。不安が増し、笑顔も消えています。

教えられている人は八方塞がりでどうにもならず、それでも、失敗した答えが分からないのでだれかに答えや、ヒントとなることを教えてもらいたいと思うのですが、「教えてくれることはないんだ…」と、今までの経験から聞くこともできずに、さらに傷つくことを恐れ、一人で考え込み、悶々とし、孤独になってゆくのです。

そして、教えられている人は、次第に人を信用できなくなり、やがては気力も失っていきます。

魂の修業やカルマの解消は①か②か

地球で生きているとき、魂の記憶はありません。直接、神様と話ができるわけでもありません。

本当に魂の修業が必要であり、カルマの解消をするべきならば、①の『共に考え、教えて寄り添う』選択肢を選び、『魂の記憶を持ち続けたまま地球で生きる』方がよほど気付きは早く、思いや行動も変わり、成長につながるとは思いませんか?

さらには、功罪を来世に持ち越すよりも、その時代の、地球で生きているその期間に、罪と言われる行動は解消したほうがよいとは思いませんか?

わざわざ記憶を消して、来世に持ち込まなければならない理由はどこにもありません。

②の『何も教えず、ヒントも助言も与えず、放っておく』選択肢を選んだ教育は、ただただ苦しいだけなのです。

想像してください。

答えが分からずに、「違う」、「違う」と否定され続ければ、思うように教育できないばかりか、人格形成まで妨げてしまいます。本当にカルマの解消をしたいのならば、「何に対しての報いなのか」を知る必要があるのです。

分からなければ歩みは止まり、成長することはなく、滞り、何も進まないのです。

何も見えない、何も分からないまま、不幸だけが降り注いでくる様は、地獄でしかありません。

自分の思いや行為を反省したくても、自分は、「なに」を「どうしてしまったのか」が分からなければ反省することなどできません。

「どんなカルマ」に対しての報いなのかを知らなければ、ただ、やみくもに苦しむだけなのです。

あなた方は、意味も分からない苦しみを「カルマの解消」のせいだと諦めてはいませんか?

カルマの解消を信じ続け、訳も分からずに、辛さや苦しみだけが降り注ぐのは拷問です。耐えても耐えても解決しない問題を
「過去世のカルマ」だと信じて長い期間、何も分からないまま辛い人生を余儀なくされたとき、神様に祈りを捧げることもあるでしょう。

「救ってください」「助けてください」「なぜ苦しいのですか?」と神様に祈っても、神様と交信することはできず、苦しみの答えを教えてもらうことはできません。

ただ、想像上の『罪の報いを受けているはず』という自己の思想だけが先行し、自らの気持ち、感情をも封じ込めてしまうのです。

人生の道に迷い、生き方が分からなくなり、混乱していても、何の導きもなく、放っておかれるのです。

これは、親が子にすれば「虐待」と言われ、上司が部下にすれば「ハラスメント」と言われて、地球上では、裁かれたり非難されたりしているものと同等のものではないのかなと思いながら観ています。

本来、神様は、虐待などしません。見捨てたりもしません。

大魂はいつも優しくあなた方を観守り、必要があれば手を差しのべます。

私たち魂の世界では神様とは言わずに、「大魂」と呼んでいますが、「大魂」は中魂や個魂といつもつながっており、
その関係性が、いついかなる時も崩れる時はありません。

地球で生きる人々は、魂の修業だと思い、または、カルマの解消だと信じて頑張りますが、「どのような」カルマを解消しているのかさえ分からずに、助けもなく、ただ漠然と耐えて頑張っているのです。

そして、その思想を信じ続けていると、長期間、救いの手を差しのべられることもなく、「カルマの解消や魂の修行だから仕方がない」と見放されているように感じてしまうのです。

カルマの解消を信じている本人は、苦しみ続け、疲弊し、やがては、人生に対して恨みたくなったり、人生のリタイヤを考えてしまったりしてしまい、最悪の結果を招いてしまうこともあるのです。

本来、あなた方個魂はひとりではありません。そして、そのつらさは、あなた方個魂の責任ではありません。地球の不調和、アンバランスが表れているだけなのです。

あなたが、あなたの人生を歩むために

あなたは、どんな目的で、何の修行をしたいのですか?

あなたは、どんな目的で、魂を向上させ魂をレベルアップさせたいのですか?

あなたは、カルマの解消をなぜ、しているのですか?

幸せになりたいからでしょうか。もし、あなた方が「幸せになりたい」と思うのならば、生きる目的や、生きる意味が見いだせないまま、何かに「気付きましょう」と言われても、何に気付けばよいのかさえ、わからないのではありませんか?

幸せになるために、あなたの人生をしっかりと見つめてください。あなたが、あなたらしい人生を生きることが、あなたの幸せにつながるのです。

そして、苦しみが生じた場合には、それは過去世のカルマの解消のせいではなく、魂からのメッセージかもしれないと受け止め、その感情に寄り添ってみてください。

感情の意味

魂からのメッセージの場合は、生き方の軌道修正を知らせる導き、もしくは、あなたが携えてきた個魂の役割です。また、肉体的感情からも苦しみの感情を生じます。感情をよく観察することが大切です。

いずれにしても、分からないこと、見えないこと、記憶にないことに対して、答えを導き出さなければならないのは、とてもつらく厳しいことです。魂の修行やカルマの解消という思想は、正解をいつまでも知ることができない思想なのですから…。

大魂は、もっと優しい方法でいつもあなたを導いています。あなたの内部に存在している個魂と、魂の世界からのメッセージに耳を傾けてください。

次回は『<不幸になる?>魂の修行とカルマを信じる未来』についてお話します。

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