【32魂の世界の物語】<死後の世界>肉体的意識と自覚-最初の眠り-

最初の眠り

前回は、死を迎えた後どうなるのかについてお話ししました。

今回も引き続き、死後の世界についてお話しします。

自身の「死」に気づき
「中間の世界」へ

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目次

40.魂の世界への旅路の始まり

肉体の死後、「肉体的意識」と「個魂」は、肉体から分離します。肉体的意識と個魂が存在する場所は、まだ地球です。「死」を迎える状況により、死後の世界へ移動するまでの道のりも変わります。

分離

地球で生きているあなた方は、「死」を迎えると、物質的な「地球」という惑星から、中間の世界という名の「死後の世界」を経由して「魂の世界」に帰ります。

生命エネルギーがなくなり「死」を迎えると、「魂の世界」へ帰る旅路の始まりです。地球での使命を終え、故郷の「魂の世界」へ帰ることができるようになります。

人生のシナリオ

「肉体」の生命活動が停止すると、「肉体」と「個魂」は分離しますが、死の直前の意識の有無で、死後の道のりが変わります。

肉体と魂の分離

死の直前の意識の有無は、「個魂」が眠りにつくことができるかどうかに左右し、「個魂」が眠りにつくことができると、異世界への扉が開き、死後の世界への移動が可能になるのです。

「死」を迎え、「個魂」が肉体から離れても、瞬間的に魂の世界に帰ることはできません。

意識レベルが無くなってからの「死」

人生のシナリオが終わりに近づいているとき、生命エネルギーは、徐々に弱くなっていきます。生命エネルギーが弱くても、「生命活動が行われている」ときには、個魂は肉体に宿り、生命を営み続けます。

生命エネルギーが弱くなるにつれて、肉体的な脳の働きも弱まり、肉体の意識レベルが下がりはじめます。そして、生命エネルギーが残りわずかとなると、肉体的な脳の機能がほとんど停止します。

肉体の意識レベルはさらに下がり、夢か現実かもわからないような、とても眠たい状態となり、呼びかけにも応じることができなくなるのです。

そして、生命エネルギーがすべてなくなると、眠りにつくように「死」を迎え、肉体のすべての活動が停止します。

肉体の活動が停止すると、「肉体」と「個魂」は分離し、ほぼ同時に「肉体的意識」と「個魂」は眠りにつきます。

「死」を受け入れる時間がある

肉体の意識レベルが徐々に低下し、意識が完全に失なわれてから眠るように肉体の生命活動を終える場合には、「肉体的意識」は眠り、同時に「個魂」も眠りにつくことができます。意識レベルが低下する過程で、「肉体的意識」が、自身の死を受け入れ、「肉体」と「個魂」が分離を自覚することができるからです。

眠りにつくことができると、「個魂」は、地球の「物質的な世界」から中間の世界と呼ばれている「死後の世界」へと移動することができるようになります。

意識が有るまま「死」を迎えた場合

前触れもなく、突如、瞬間的に「死」を迎えることがあります。事故などによる「死」を迎えた場合などです。

生命エネルギーにあふれ、意識レベルがはっきりある状態から、突然、瞬間的に生命エネルギーを失い、「死」を迎えた場合、「個魂」は瞬時に肉体から離されますが、眠りにつくことができません。

肉体の機能を失い、「死」を迎えていても、「肉体的意識」は眠らずに活動を続けます。そのため、「個魂」も眠ることができずに、地球上で「肉体的意識」と行動を共にするのです。

肉体が「死」を迎えても、「肉体的意識」と「個魂」が眠りにつくことができない場合、「死後の旅路」は、少し複雑なスタートとなります。

「死」に気付くことができない

事故などにより、突然、「死」を迎えた場合、肉体の活動が瞬間的に停止します。意識レベルが徐々に下がり、次第に肉体の機能が衰えてゆく…という肉体的な「死」の準備がなされません。

突然、瞬時に「肉体の生命活動」が失われるため、「肉体的意識」が、自身の「死」に気付くことができないまま「肉体」と
「個魂」が瞬時に分離します。

痛みなどを感じる間もなく、変化を感じることもできないので、肉体から分離したことにも気付かないのです。そのため、「肉体の生命活動」だけが断たれ、「肉体的意識」と「個魂」はそのまま生活を続けることになります。

このような場合は、『死に気付き、眠りにつく』という課程が必要になります。

地球に取り残された「肉体的意識」と「個魂」

「死」を迎え、肉体を失った「肉体的意識」と「個魂」は、地球上で過ごします。

残された「肉体的意識」は、肉体を持たないので、「脳」で考えることや、感じることができません。しかし、「肉体的意識」はあるので、思考を「個魂」に委ねます。

肉体を有していたときに脳で認識していた「肉体的意識」は、死後、「個魂」によって感知され、認識されるようになるのです。

(1)肉体がなくなった、その後

眠りにつくことができない「肉体的意識」と「個魂」は、自身が「死」んでいることに気づかないまま、地球で活動を続けます。

「肉体的意識」は、肉体としての「脳」を失っているため、「考える力」はありません。しかし、今まで生きてきた「人生」の一瞬一瞬の出来事の「記憶」や「感情」が残っているため、肉体を持っていたときと同じような活動を続けることができます。

(2) 「記憶」にある行動を繰り返し続ける

肉体的な「考える力」を持たない「肉体的意識」は、生きていたころのように「脳で思考する」ということができなくなっています。できるのは、「個魂」という魂で感じることだけです。

しかし、地球は物質的な世界なので、「個魂」は魂らしさを発揮することができません。自由に動き回ることも、輝きを取り戻すこともできず、「肉体的意識」に委ねられても、生きていたころと同じような「肉体的な気持ち」を感じることしかできないのです。

肉体が「死」を迎えても、「個魂」は地球の物質的な環境に縛られたままです。地球では、「魂の記憶」が戻ることはなく、「肉体的意識」を中心とした行動を続けるしか方法がありません。

「肉体的意識」には「記憶」はありますが、考えることができないため、「記憶」の中にある同じ行動をいつまでも繰り返し続けます。しかし、必ず「死」に気付くときが来ます。

(3)自身の「死」を自覚する

地球で、肉体を持たないまま暮らしていた「肉体的意識」と「個魂」は、生前に行われていた「日常の生活」から、ふとした出来事で「肉体がない」ことに気付くきっかけを与えられます。

これは、魂の世界からの観守りであり、導きです。

例えば、生前の生活や仕事において、汗を拭くことが日課となっている場合の「汗を拭く」行為や体質や病気、ケガなどによる痛みや痒みなど、肉体に「手を添える」場合など、普段の何気ない、ちょっとした出来事によって気付きをもたらされるのです。

自分自身の身体に「触れることができない」ということにふと気づき、徐々に「死」に気付き始めるのです。そして、最期となった出来事の「死の記憶」を思い出します。

最期の記憶を思い出すと、自身の「死」に気付き、「死」を自覚することができるようになります。「死」を自覚すると、「肉体的意識」は起きていられなくなり、おのずと眠りにつきます。

肉体的意識が眠ると同時に、「個魂」も眠りにつくのです。

眠りにつくと、地球との別れ

どのように「死」を迎えるかによって、その後の歩みは変わりますが、いずれにしても、死後、肉体的意識が「死」に気付き、「肉体的意識」と「個魂」が共に眠りにつくと、地球を旅立ちます。

物質的な地球という惑星で、たくさんの体験と経験をしながら、役割を遂行してきましたが、お役目は終わったのです。地球とはお別れです。

「地球」から、中間の世界と呼ばれている「死後の世界」へと移動します。

次回は『<死後の世界>半物質的な世界へ-最初の目覚め-』についてのお話です。

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